長期前払費用

長期前払費用とは

長期前払費用(ちょうきまえばらいひよう、英: Long-term prepaid expenses)とは、前払費用のうち翌日から起算して1年を超える期間を経て費用となるものです。

※前払費用とは一定の契約に従い、継続して労働やサービスなどの提供を受ける場合、まだ提供されていない部分に対して支払われた対価です。

計上時期

決算時の調整のための特殊な科目で、決算時と翌期(再振替仕訳)に一回ずつ計上されます。

再振替仕訳とは期首において前期末の決算整理仕訳の逆仕訳を行うことです。

主に以下のような相手勘定があります。

  • 普通預金
    普通預金口座から支払ったとき
  • 支払保険料
    保険料を前払いしたとき
  • 長期前払費用償却費
    減価償却したとき

ほかにも多数あります。

 

(1)事務所の3年分の賃貸料120万円を普通預金口座から支払った

借方貸方
長期前払費用120万円普通預金120万円

(2)決期首に(1)の事務所の賃貸料3年分のうち、翌期分を振り替えた(再振替仕訳)

借方貸方
地代家賃40万円長期前払費用80万円
前払費用40万円--

(3)決算にともない長期貸付金5万円を償却した

借方貸方
長期前払費用償却費5万円長期前払費用5万円

前払金

どちらも取引相手に対して事前に支払った対価を表しますが、前払金は一時的な債権で、継続して役務の提供を受ける場合は含まれません。

前払費用

どちらも前払費用ですが、前払費用は短期的な前払費用を指すもので貸借対照表に記帳した翌日から1年以内に費用になるもののことです。