前払費用

前払費用(まえばらいひよう、英:Prepaid Expenses)とは、一定の契約に従い、継続して労働やサービスなどの提供を受ける場合、まだ提供されていない部分に対して支払われた対価です。

決算時の調整のための特殊な科目で、決算時と翌期(再振替仕訳)に一回ずつ計上されます。

再振替仕訳とは期首において前期末の決算整理仕訳の逆仕訳を行うことです。

主に以下のような相手勘定があります。

• 支払家賃
  家賃を前払いしたとき
• 支払保険料
  保険料を前払いしたとき
• 使用権資産
  リース料を前払いしたとき

ほかにも多数あります。

(1)決算にともない前払した支払保険料10万円を前払費用に振替えた

(2)決期首に上記の前払費用10万円を支払保険料に振替えた(再振替仕訳)

(3)1月1日に前払した家賃120万円(=10万円×12ヵ月)を3月31日(当期末)に3ヵ月分の支払家賃として振替えた

(4)上記の残りの前払した90万円分を4月1日(当期首)支払家賃に振替えた

どちらも取引相手に対して事前に支払った対価を表しますが、前払金は一時的な債権で、継続して役務の提供を受ける場合は含まれません。

その名の通り、長期的な前払費用を指すもので貸借対照表に記帳した翌日から1年を超えて費用になるもののことです。